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入学希望の皆さんへ・・・・・
   化学システム工学科の紹介

−  目次  −
工学部の化学は他の学部とどう違う?
化学システム工学科の特徴
化学システム工学科の学習・教育目標の特徴
化学システム工学科の卒業生像
カリキュラム編成
プログラム履修生について
Jabee対応について
工学部の化学=暮らしを豊にする化学
工学部の化学についてのたとえ話
化学の食材とレシピ
化学の食材=応用化学
化学のレシピ=化学工学
化学システムの守備範囲
こんな研究しています
卒業生・在学生からの伝言
卒業生の進路



工学部の化学は他の学部とどう違う?


工学部の化学は,「夢の○○」を実現するための化学です。

 高校の化学では「物質がどのような性質を持っているか」や「どのように反応してどんな物質がで きるのか」ということを学びます。つまり,物質の性質や反応の仕組みが主な対象です。これは化学 を理学の立場から見たものです。理学の化学では「なぜ」をどんどん突き詰め,掘り下げてゆきます 。農学部や薬学部,医学部にも化学があります。これらの学部で扱う化学は,バイオや薬,治療とい った比較的狭い分野に特化した化学です。これに対して,工学部では人々の暮らしを良くするために 化学を使います。新素材,医薬・医療,エネルギー,環境など広い分野に化学を応用します。化学の 知識を深めると同時にそれらを統合して社会に役立てる,つまり「夢の○○」を実現することが工学 部の化学の役割です。工学部の化学は枝を広げた大樹のように応用範囲がとても広いことが特徴です 。
工学部の化学

 少し乱暴ですが,化学を料理人(シェフ)に例えてみましょう。理学部化学は「どう焼けるか」「 焼いたらどうなるか」に目が向いています。料理の味(応用)にはあまり興味がないので良いシェフ とはいえません。農学部化学,薬学部化学,医学部化学は,イタリア料理や日本料理,ロシア料理な ど特定の分野を専門とするシェフです。残念ながら専門外の料理は苦手にしています。工学部化学は ホテルレストランのシェフです。多くの種類の料理を多くの人に味わってもらうことができます。例 えば,イタリア料理だけをみればイタリア料理専門のシェフにはかなわないかもしれませんが,あり とあらゆる種類の料理を作ることができます。応用が広いことが工学部化学の強みです。日本料理だ けを習うのではなく,色々な料理を学んで自分に一番合う料理を見つけてそのシェフになることがで きますし,専門外の料理もこなすことができます。
 シェフは食材にこだわり,色々な形や大きさの鍋やフライパン,調理道具を使って料理を作ります 。工学部の化学には,「食材」を担当する応用化学と「レシピ」を担当する化学工学があります。お いしい料理を作るためには,よい食材と食材を活かすレシピの両方が必要です。残念ながら,両方の 専門家になることは困難です。もちろん,「食材しか知らないシェフ」と「レシピしか知らないシェ フ」が組んでもおいしい料理はできないでしょう。一番良い組み合わせは,「レシピを知っている食 材担当」と「食材を知っているレシピ担当」です。この両方を養成できるのが新潟大学工学部化学シ ステム工学科です。

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工学部の化学 = 暮らしを豊にする化学

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社会生活を豊かにするためには、人々が必要とする材料を、必要なだけ供給することが大切です。

すばらしい機能を持っている材料でも、日本で十人分くらいしか合成できなければ、十人くらいしか 幸せになれません。

エネルギーにしても、他の製品の原料になる中間原料、化学製品、食品、医薬品にしても、必要な量 を作る必要があります。

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工学部の化学についてのたとえ話

料理を例に、工学部の化学を説明します。

化学製品は料理に相当します。おいしい料理は、新しい機能や高い機能を持った価値の高い製品とい うことになります。王様の料理人であれば数人分の料理を作れば良いのかも知れませんが、多くの人 を幸せにする、つまり、多くの人に味わって貰うためには、何十人分とか大きなパーティであれば何 百人分の同じ料理を作る必要があります。肉や魚も同じ大きさのものをそろえる必要があります。
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おいしい料理を作るためには、良い食材と良いレシピ、料理方法、の両方が必要です。何百人分の料 理を作るためには、その食材をそろえなければなりませんし、料理を作る作業を監督する必要があり ます。工学部の化学は、大きなホテルの総料理長にも相当します。
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化学の食材とレシピ



「良い食材」は「新素材や新エネルギー、機能性材料」に相当します。「良いレシピ」は効率よく環 境に悪影響を及ぼさない製造方法に相当します。

食材担当が応用化学、レシピ担当が化学工学ということになります。シェフは自分で食材を選びます し、食材を探す人も食材の特長を生かした料理が得意です。ですから、食材担当とレシピ担当は、ま ったくの別人ではなく、両方が合わさって良い料理が出来ます。

化学システム工学科では、レシピにも詳しい食材担当、食材をよく知っているレシピ担当、そして担 当が変わっても活躍できる応用力の高い人材を養成しています。
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化学の食材=応用化学

シェフは食材にこだわり、自分で選びます。食材が基本的に料理を決めるからです。
化学の食材は、機能を極限にまで高めた材料です。新しい材料が開発されると、新しいレシピが作ら れ、新しい料理つまり新しい製品が開発され、暮らしが豊かになります。

化学の食材を担当する応用化学には大きく5つの分野があります。


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無機化学
無機化学は無機物質を扱いますが、食材の中では食塩やベーキングパウダーが代表でしょう。この写 真はスパイス類ですが、無機物質の中には触媒のように化学反応の中でスパイス的な役割を果たす材 料が数多くあります。


有機化学
有機化学では、分子の構造を設計し、精密に組み立てています。天然化合物の中から有用物質を探索 したり、その有用物質を合成する方法やさらに価値を高める方法を開発したりします。
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高分子化学
高分子化学は工学部に特有の分野です。繊維やプラスチックが一番身近な例でしょう。分子の連なり が大きくなると、新しい性質が現れるようになります。現在の私達の暮らしの中で高分子が果たす役 割はとても大きくなっています。


分析化学と物理化学はすこし特性が違います。
無機、有機、高分子といった材料の違いではなく、これらに共通の基盤を持っています。


分析化学
材料の量と特性を正確に計るのが分析化学です。測ることができなければ、何をどれくらい合成した のか全くわかりません。分析は化学の基本です。
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物理化学
物理化学は、物質の変化や混合物を扱う化学です。物質がどのような状態にあり、どのように変化す るのかを調べます。物理化学は理学、工学の基礎学問として重要です。
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化学のレシピ=化学工学

食材が良くても、料理方法が悪ければおいしい料理は出来ません。食材を生かすも殺すも料理方法次 第です。
化学のレシピで重要なことは、素材を生かすことはもちろんですが、素材を無駄にせず、捨てるとこ ろをできるだけ減らすこと、エネルギーを無駄遣いしないこと、同じものを作ることです。

化学のレシピを担当する化学工学には、反応工学、単位操作、移動現象論、品質管理、プロセス管理 といった分野があります。いずれも、難しそうな名前ですが、内容は身近なものです。


写真 写真 反応工学
厨房には、いろいろな大きさと形の鍋や釜があります。シェフは調理するものと量によって鍋や釜を 使い分けます。化学反応も同じです。同じ化学反応でも、反応装置の形や運転方法が違うと、反応の 進み方が違って、生成物の量が違ってきます。反応に一番良い反応装置と運転条件を見つけ出すのが 反応工学です。


単位操作 写真 写真 写真
料理をするとき、煮たり、炒めたり、蒸した、焼いたりする作業をします。パスタを煮るのと、ジャ ガイモを煮るのと、魚を煮るのとでは材料は違いますが、煮るという共通の作業です。この共通の作 業を単位操作といいます。単位操作を組み合わせて料理ができるわけですから、単位操作を知ってい れば組み合わせ方次第で応用が無限に広がってゆきます。


写真 写真 移動現象論
移動現象論では味のしみこみ方、熱の伝わり方、液体の混ざり方を調べます。どれくらいの時間加熱 すればよいか、混ぜればよいかなど、反応工学や単位操作の基礎となる分野です。


品質管理
プロセス管理
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品質管理、プロセス管理は、同じものを手際よく作るための学問です。レシピそのものを作ったり、 総料理長として各料理人の指揮に当たります。
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化学システムの守備範囲

電子軌道の大きさはオングストロームくらいで、原子や分子の配列を整えるのはナノメートルくらい です。これくらいは分子一つの大きさですが、合成する規模は基礎研究のビーカーや試験管の段階か ら、工場の大きさまであります。さらに、水環境や大気環境、地球環境も相手にします。
地球のことを考えながら原子や分子を見つめていたり、ミクロやナノの現象を考えながら工場や地球 を見つめていたりします。電子軌道から未来を創るために、我々の視野はオングストロームからメガ メートルまで広がっています。


未来図

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