応用化学コース 応用化学コース

児玉 竜也

集光太陽熱の化学エネルギー転換

教授 児玉 竜也

E-Mailtkodama@eng.niigata-u.ac.jp

水、天然ガス、石炭、CO2といった石油枯渇後も地球に残る物質を原料に、高温の太陽集光熱をエネルギーとして、化学燃料(水素、メタノールなど)を製造する反応性セラミックス、触媒、ソーラー反応器の開発を行っています。例えば、太陽熱プロセスで、水を天然ガス・石炭と反応させれば、20~45%の太陽エネルギーを注入して、燃料電池・高効率ガスタービンなどの発電燃料である水素、あるいは合成ガスを製造できます。

青木 俊樹

・役に立つ高分子(機能性高分子)を高分子合成と言う手法を用いて作っています。
・世の中に無い新しいしかも役に立つ高分子物質を生み出す研究をしています。

教授 青木 俊樹

E-Mailtoshaoki@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.分子を見分ける高分子膜
私たち人間の体は85%は水でできています。この水を体内に一定の条件で保持しているのが、生体膜です。生体膜は必要なものは通れるが、不要なものは通さない(選択透過性といいます)性質を持っています。この性質は極めて生命の本質に近いものです。この選択透過性を合成高分子に持たせるのが目標です。
2.らせん巻き方向が規制されたらせん高分子の合成法の開発と超機能の探索
私たちの体を作っている生体高分子のうち90%が核酸、タンパク質、糖などです。この生体高分子は、生命維持のために必須の優れた機能を有しています。この機能の原因は、生体高分子の構造の精緻さにあります。生体高分子のなかにはDNAのようにらせんを巻いているものがあり、その巻き方向は決まっていますが、ふつうの合成高分子では不規則で、らせんを巻いたとしても方向は決まっていません。当研究室では、生体高分子の精緻な構造を規範とするだけではなく、それを乗り越えることを目標として、らせん巻き方向が規制された精密な構造を持つ高分子の合成法を開発し、それらの機能を探索しています。
3.二次元(2D)高分子気体分子篩自立膜の合成
身の回りで生活の役に立っている無数の高分子材料や学校で勉強する高分子物質は線状(1次元、1D)または網目状架橋体(3次元、3D)であり、不思議なことに平面状(2次元、2D)高分子の合成は知られていません。『2D高分子』は頭に思い浮かべることができる最も薄い高分子膜(高分子1分子からできている膜)と考えることができます。選択性、透過性ともに高い、究極の分離膜材料になることが期待できます。今のところ“充分な分子量をもち可溶性でその構造がはっきりとわかっている2次元高分子”の例は報告されていません。
当研究室では、分子鋳型を利用する方法や膜表面に集積した分子の平面内での重合法など新たな方法を検討し“現存しない未知の『二次元(2D)高分子』”の合成に挑戦しています。

研究室ホームページ

鈴木 敏夫

生理活性天然有機化合物の合成研究

教授 鈴木 敏夫

E-Mailsuzuki@eng.niigata-u.ac.jp

地球上に生息する動植物は、その生活環境に応じて様々な生理活性を持つ有機化合物を生産します。その中には、医薬品、農薬、香料など我々の命を守り、生活を豊かにするために活用されています。私達は、興味ある生理活性と化学構造を持つ天然有機化合物をターゲットとし、有機変換反応を駆使して合成する研究を行っています。その研究を通して新しい有機変換反応と技術の開発も行っています。

金子 隆司

有機高分子で磁石をつくる

教授 金子 隆司

E-Mailkanetaka@gs.niigata-u.ac.jp

有機物の中には、不対電子と呼ばれる微小な磁石となる電子を持つ物質があります。この微小磁石を電子スピンと呼びますが、この電子スピンをどのようにして揃えていくかが、磁石ができるかどうかの鍵になります。図は、高分子の化学結合を使って電子スピンを揃えることができる有機高分子の分子モデルです。軽量、溶媒可溶、発光、磁気光学効果などの様々な性質を合わせ持った新しい磁石の創製を目指しています。

狩野 直樹

環境に低負荷で低コストであるバイオマス等をベースにして、環境汚染物質を除去・回収する手法を確立して環境浄化および資源回収に役立てる技術開発を行っております。

准教授 狩野 直樹

E-Mailkano@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.バイオマスを利用した金属資源回収
生物吸着は近年、重金属処理の新しい技術として注目されています。天然物由来の材料を利用しており、従来の処理法と比較して低コスト、環境にやさしいこと等が利点として挙げられます。ここでは、貝殻や海藻、木炭等のバイオマスを用いて金属吸着の基礎研究を行っています。
2.無機イオン交換体(ハイドロタルサイト)を用いたリンおよび金属資源回収
ハイドロタルサイト (LDHs) は、陰イオン交換機能を有する層状複水酸化物で、天然にはあまり産出されないものの、比較的容易に合成できます。種々のハイドロタルサイトの合成を行い、リン回収の最適条件を検討しています。さらに、LDHsにキレート剤を層間挿入した材料について、金属資源の回収を試み、吸着剤としての有用性を検討しています。
3.ファイトレメディエーションによる金属の除去・回収
ファイトレメディエーションは、植物を利用して環境中から汚染物質を除去、あるいは無害化する技術です。根や葉からの物質吸収、体内における代謝や蒸散などの植物の生理機能を利用しているため、環境にやさしい技術といえます。
4.バイオ界面活性剤を用いた土壌中の金属の除去・回収
バイオ界面活性剤は、生分解性で毒性もなく、pHや温度などの影響も受けにくく環境に優しい試薬です。この研究では、サポニンやタンニン酸等のバイオ界面活性剤の土壌やスラッジ中の重金属除去に及ぼす役割を検討しています。
5.水環境中の汚染物質に関する研究
水環境は我々の生活を支えている不可欠な環境資源の一つです。ところが近年、工業化や家庭排水また農業排水による水質汚濁、富栄養化などによる環境問題が懸念されています。環境保全・汚染防護の観点から、湿地における汚染物質の動態を把握し、汚染源や供給経路の探索を行っています。
6.土壌環境中の汚染物質に関する研究
土壌環境における希土類元素(REEs)、トリウム(Th)、ウラン(U)等の金属元素の動態および分布状態を明らかにすることにより、土壌汚染の拡大防止、汚染された土壌環境の修復・改善に役立てることを目的としています。
戸田 健司

環境調和型蛍光体の開発

准教授 戸田 健司

E-Mailktoda@eng.niigata-u.ac.jp

紫外線、電子線、電気、応力を目に見える光に変換する蛍光体を用いるディスプレイや蛍光灯は、我々の日常生活にとって身近で重要なものとなっています。最近では、省エネルギーに貢献し、環境と調和するという見地から、新しい構造と特性を持つ材料の開発が急務となっています。次世代の蛍光灯や大型の壁掛けテレビに利用される高輝度蛍光体、避難標識の分野で利用される長残光蛍光体の開発が進められています。

郷右近 展之

高温太陽熱による水分解水素転換システムの開発

准教授 郷右近 展之

E-Mailngokon@eng.niigata-u.ac.jp

私たちは太陽光を集光して得られる高温太陽熱をエネルギー源として、吸熱化学反応により化学エネルギーに転換する反応システムを研究しています。集光太陽熱を利用した2段階水分解サイクルは、水熱分解性セラミック粉体触媒により水を熱分解し、水素製造できる次世代の水素エネルギー転換システムとして注目されています。

寺口 昌宏

・役に立つ高分子(機能性高分子)を高分子合成と言う手法を用いて作っています。
・世の中に無い新しいしかも役に立つ高分子物質を生み出す研究をしています。

助教 寺口 昌宏

E-Mailteraguti@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.分子を見分ける高分子膜
私たち人間の体は85%は水でできています。この水を体内に一定の条件で保持しているのが、生体膜です。生体膜は必要なものは通れるが、不要なものは通さない(選択透過性といいます)性質を持っています。この性質は極めて生命の本質に近いものです。この選択透過性を合成高分子に持たせるのが目標です。
2.らせん巻き方向が規制されたらせん高分子の合成法の開発と超機能の探索
私たちの体を作っている生体高分子のうち90%が核酸、タンパク質、糖などです。この生体高分子は、生命維持のために必須の優れた機能を有しています。この機能の原因は、生体高分子の構造の精緻さにあります。生体高分子のなかにはDNAのようにらせんを巻いているものがあり、その巻き方向は決まっていますが、ふつうの合成高分子では不規則で、らせんを巻いたとしても方向は決まっていません。当研究室では、生体高分子の精緻な構造を規範とするだけではなく、それを乗り越えることを目標として、らせん巻き方向が規制された精密な構造を持つ高分子の合成法を開発し、それらの機能を探索しています。
3.二次元(2D)高分子気体分子篩自立膜の合成
身の回りで生活の役に立っている無数の高分子材料や学校で勉強する高分子物質は線状(1次元、1D)または網目状架橋体(3次元、3D)であり、不思議なことに平面状(2次元、2D)高分子の合成は知られていません。『2D高分子』は頭に思い浮かべることができる最も薄い高分子膜(高分子1分子からできている膜)と考えることができます。選択性、透過性ともに高い、究極の分離膜材料になることが期待できます。今のところ“充分な分子量をもち可溶性でその構造がはっきりとわかっている2次元高分子”の例は報告されていません。
当研究室では、分子鋳型を利用する方法や膜表面に集積した分子の平面内での重合法など新たな方法を検討し“現存しない未知の『二次元(2D)高分子』”の合成に挑戦しています。

研究室ホームページ

星  隆

優れた触媒機能を備える遷移金属錯体の開発と有機化合物の効率的な合成反応(有機合成反応)への応用を研究しています

助教 星  隆

E-Mailhoshi@gs.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

キーワード

有機合成化学 触媒反応 クロスカップリング反応 不斉合成反応 遷移金属錯体触媒 機能性配位子

化学工学コース 化学工学コース

山際 和明

水環境を護るために生活廃水や産業廃水を効果的に処理する技術を開発しています。

教授 山際 和明

E-Mailyamagiwa@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.高速型人工湿地の開発
人工湿地は微生物や植物を利用して廃水を処理する人工的な処理装置です。従来の廃水処理方法と比べて省エネルギー的ですが広い面積を必要とすることが欠点です。この研究では、エネルギー消費を抑えながら処理を高速化・安定化するための技術を開発しています。
2.着色廃水の生物処理
染料は日光や洗剤などに対して退色しないように分子設計されています。逆に、染料は化学的に安定で分解しにくい物質です。この研究では、微生物を使って染料を効果的に分解して着色廃水を効果的に処理するための技術を開発しています。
3.微生物燃料電池を用いた廃水処理と電力生産
微生物燃料電池は特殊な微生物を使って有機物から電力を発生させる装置です。この研究では、微生物燃料電池を廃水処理に応用して、廃水処理を行って有機物を処理すると同時に電力を生産するための技術を開発しています。
4.マイクロリアクターを用いたガス吸収
マイクロリアクターは大きさが数十から数百マイクロメートルの化学装置です。この研究ではガス吸収用マイクロリアクターの開発をしています。

過去に行った研究

■膜通気型生物膜による有機物除去と硝化
■汚泥の好気消化
■余剰汚泥の超音波処理によるメタン発酵の高速化
■エマルジョン燃料の低空気比燃焼
■発酵泡の機械的制御

清水 忠明

大気環境を護るために排ガス中の大気汚染物質や温室効果ガスを減らす技術を開発しています。特に、火力発電所の排ガス浄化を研究しています。

教授 清水 忠明

E-Mailtshimizu@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.新しい二酸化炭素分離技術の開発
火力発電所などから排出される排ガス中の二酸化炭素を分離・除去するため、固体の酸化カルシウムを用いた新しい分離技術を開発しています。この方式は、新潟大学の当グループが世界に先駆けて提案し、現在ではイギリス、ドイツ、カナダ、スペイン等、世界中で研究開発が進められています。
2.バイオマスなど固体燃焼装置からの汚染物質排出低減
火力発電所などから排出される排ガス中の窒素酸化物、硫黄酸化物などの大気汚染物質を低減するための研究を行っています。特に、上に述べた二酸化炭素分離技術の中に、この窒素酸化物、硫黄酸化物低減効果を持たせるための研究をしています。
3.高温溶融スラグからの熱回収
高炉による製鉄時に副生する約1500℃の高温溶融スラグ(非鉄成分)から高効率で熱を回収し、電力に転換するための装置開発を行っています。流動層という形式の装置を用いた、これまでにない画期的な装置開発を目指しています。

過去に行った研究テーマ

■廃棄物焼却からのダイオキシン排出低減
■湿潤バイオマスの乾燥と燃焼

研究室ホームページ

木村 勇雄

微粒子材料の機能制御を目的として構造や形態の制御を行っています。

教授 木村 勇雄

E-Mailikim@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.液相分散系における無機質微粒子材料の調製
粒子材料の機能は形態と密接に関係します。液相系での化学反応を利用して、形態や構造を制御しながら粒子材料を製造しています。
2.液相分散系における無機質微粒子材料の調製
生体に移植するバイオマテリアルにはすでに多くの実例がありますが、製造条件の最適化が十分に検討されているとは限りません。工学的手法を利用して、製造過程における現象を解明しようとしています。

研究室ホームページ

金 煕濬

持続可能な社会実現のため、エネルギー・資源問題と地球環境問題の解決を目指しています。

教授 金 煕濬(キムヒジュン)

E-Mailkim@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.汚泥灰からリン資源の回収
3大肥料成分であるリン資源は可採年数が約100年で、国内資源がない(全量を輸入)物質です。一方、下水処理後に発生する汚泥を焼却処理時に発生する汚泥灰(約37万トン)にはリン成分が多く含まれていますが、現在は、産業廃棄物として埋め立て処分されています。本研究では汚泥灰からリンを回収し、直接肥料にすることでリン資源の確保と同時に、残りの残渣もセメント原料に利用する研究行っています。
2.海の砂漠化防止のため海の肥料開発
最近、佐渡、粟島等ではアワビなど海産物の生産量が減っています。その原因は海の貧栄養化に起因しています。日本の海の大部分が貧栄養化が進んでいます。その問題を解決する方法は、海に肥料を与え、海藻類を増やす必要があります。そこで、本研究ではリン、鉄等ミネラル成分が多く含まれている燃焼灰を加工して海の肥料にする研究を行っています。
3.製鋼スラグの高品質化
日本では製鋼スラグが年間1376万トン発生します。製鋼スラグは地盤改良材、セメント原料などに利用されているが、そこにはリンが含まれ、盤改良材、セメント原料として利用する時、品質低下の原因になっています。そこで、本研究では製鋼スラグからリンを回収し、リン資源の確保と製鋼スラグの高品位化を目指して研究を行っています。
4.褐炭・泥炭の高品位化と燃焼特性の究明
化石エネルギーの中で、石炭は埋蔵量が豊富で、今後も重要なエネルギー源です。しかし、約半分は褐炭・低炭など低品位炭で、ほぼ利用されていません。この低品位炭(褐炭や泥炭)を高品位化することで、発電燃料としても利用可能な燃料に加工する研究を行っています。
5.太陽熱により褐炭の高品質化と水素製造
未利用化石エネルギーである褐炭や泥炭を太陽熱でガス化し、高品位のチャーと水素を生産する研究を行っています。本研究は再生可能なエネルギーと化石せるぎーの融合研究です。
6.バイオマスの半炭化と高品質化
バイオマスは再生可能な燃料として最近注目されているが、発熱量が低いこと、害虫の拡散が問題になっています。その解決方法としてバイオマスの半炭化方法を提案し、半炭化装置を開発しています。

過去に行った研究

■バイオマスの高効率乾燥法の開発
■フロン分解装置の開発
■純フッ素ガス製造装置の開発
■CVD方法による高純度成膜技術開発、プラズマを利用したSOx
■NOx同時除去
■バイオマスのブリケット化と燃焼

田口 佳成

複合微粒子やナノ・マイクロカプセルの調製技術の確立と用途開発を行っています。

准教授 田口 佳成

E-Mailpuchi@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.複合微粒子およびナノ・マイクロカプセルの調製
複合微粒子とは複数の素材からなる微粒子のことで、広義ではマイクロカプセルも複合微粒子の1つです.複合微粒子は、素材、形状、構造、サイズを制御することで、多様な機能を発現でき、また、さまざまな分野で利用されています.この研究では、このような複合微粒子の調製技術の確立と用途開発を行っています。
2.各種分散系の分散制御
分散系とはある物質が別の物質中に分散している状態のものをいいます.このような分散系はそれ自体が多くの製品として使用されていますが、他の製品を作る過程でも分散系を必要とします.分散系を利用する際には、その分散安定性をいかに制御するかが重要となります.この研究では、分散系の形成と安定性、そして破壊に及ぼす因子とその影響を明らかにし、分散制御技術を確立することを目的としています.

過去に行った研究

■機能性食品用マイクロカプセルの調製
■廃棄物を利用したマイクロカプセルの調製
■ポリマー微粒子の粒径・形状制御
■無機・有機複合微粒子の調製
■医療用マイクロカプセルの調製

研究室ホームページ

多島 秀男

環境保全と省エネルギーを両立した新しい分離技術と分離材料の創出を目指して研究を進めています。循環型社会・低炭素社会の構築に役立ちたいと考えています。

准教授 多島 秀男

E-Mailh_tajima@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.ガスハイドレートを利用した新規混合ガス分離法の開発
ガスハイドレートとは、水分子とガス分子からできている氷状の固体結晶です。メタンガスと水からできているものが「メタンハイドレート」と言われています。混合ガスから温度と圧力を制御してこのハイドレートを作ると、ハイドレートに成りやすいガス種のほうが選択的に取込まれて濃縮されます。特に取込まれやすいガスには温室効果ガスが多く、この性質を利用すれば、水を使った温室効果ガス分離が可能となります。反応吸収とか晶析に似ていますが、気体と液体と固体が入り混じった混合物を取り扱うことになり、とても複雑な系です。この研究では、ガスハイドレートという固体の生成過程や分解過程を研究することによって、これらを使ったガス分離性能の評価や連続プロセス化のための技術開発に関する基礎研究を行っています。
2.バイオディーゼル燃料の新規分離精製法の開発、および流動改善法の開発
バイオディーゼル燃料は、植物油から作られる軽油代替エネルギーです。BDF (Bio Diesel Fuel)とかFAME (Fatty Acid Methyl Ester)などと称されます。廃食油からも作れること、燃やした後に発生するCO2は再び植物が吸収して油の原料になることなどから、未利用エネルギーや再生可能エネルギーとしても注目されています。最大の欠点は気温が低くなったときに固体が発生したりそのままロウ状に固まってしまったりすることです。この研究では、特に固体の発生を抑える低温流動特性改善法、および低温時の固体と液体とを分離する新規なバイオディーゼル燃料精製法を開発するための基礎研究を行っています。
3.新規分離材料・抽出剤による金属イオン除去法の開発
レアメタルや希金属は電子機器や環境技術に多く利用されていますがその資源には限りがあり、回収と再利用が不可欠です。また同じ金属でも、環境を汚染する有害なものは排出を抑えたり環境中から回収除去したりする必要があります。この研究では、このような金属イオンの回収や除去に注目しています。これらの金属イオンに対して選択的に反応する新しい分離材料の開発やそれらを利用した新しい回収プロセス、特に吸着や抽出を利用した全く新しいプロセスの開発を目指した研究を行っています。現在は特に、土壌中や洗浄水中に含まれるセシウム除去に注目して、これを実現するための新しいプロセスを開発するための基礎研究を行っています。

過去に行った研究

■(温暖化ガス分離)CO2ガスハイドレート連続生成法、CO2ガス海洋貯留
■(CO2排出削減・新エネルギー)H2ガスのハイドレート貯蔵
■(金属回収・有機物除去)温度応答性高分子による貴金属回収・フェノール類除去、イオン性液体によるランタノイド回収

三上 貴司

品質の良い結晶からなる粉体製品の製造技術を開発しています。

准教授 三上 貴司

E-Mailmikami@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.新しい結晶化技術の開発
結晶の集まりからなる粉体製品の品質は、個々の結晶の品質で決まります。結晶の品質とは、結晶の寸法や形状、粒のそろい具合、純度などを指します。この研究では、とくに粒のそろい具合に着目しており、結晶化の方法を工夫することで、改善を図っています。
2.微粒子の結晶化技術
プラスチックやゴムの性質は、配合される微粒子の分量に加えて、寸法、形状、粒のそろい具合等、微粒子の品質で決まります。この研究では、化学反応と高分子添加剤を利用することで、粒のそろった微粒子の製造技術を開発しています。

過去に行った研究

金属ナノ結晶の製造(金、銀)

研究室ホームページ

李 留云

炭素資源の高効率的なガス化技術を実現するための高活性触媒及び低コスト炭素材料の開発を行っている

助教 李 留云

E-Mailliliuyun@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.炭素資源の熱分解・接触ガス化
石炭、バイオマス、廃棄物などの熱分解、ガス化法は、炭素資源を効率的に利用すると同時に、CO2の分離・回収技術を用い高純度水素の製造、合成ガス(CO、水素ガス)の生成ができます。
2.環境に低負荷の活性炭の製造
従来の活性炭製造工程での薬品賦活を省き、バイオマス中無機質成分を利用したバイオマス試料だけでの活性炭製造技術開発をしています。

過去に行った研究

■コークス炉ガスの低温ガス化
■ニッケルメッキ廃液からニッケル及びリン酸塩の回収

小松 博幸

ハイドレートスラリーを用いた安全かつ安価なガス分離技術を開発しています。現在は、そのシステム開発するために必要なスラリーの特性について研究をしています。

助教 小松 博幸

E-Mailh-komatsu@eng.niigata-u.ac.jp

現在行っている主な研究テーマ

1.固形分率
ハイドレートスラリーの特性は固形分率(溶液中の固体の割合)に強く依存するため、正しく把握できなければプロセスを設計することができません。この研究では電気伝導度を用いた方法を検討しています。
2.流動特性
スラリーを流通させたシステムを検討しているため、その流動性や凝集性を把握し、制御する必要があります。この研究では粘度や流動状態から評価しています。
3.ガス分離特性
ハイドレートは選択的にガスを取り込みます。効率的にガス分離を行うためには、ガスの選択性だけでなく、取り込まれる量やその速度も重要になります。この研究では、流通式のガス取り込み量測定方法を開発し、固気液の接触効率の改善と高速ガス分離を検討しています。

研究室外で行っている研究プロジェクト

表層型メタンハイドレートに関する調査、メタンハイドレートの解離モデルの構築

過去に行った研究

ハイドレートを用いた水素貯蔵技術の開発

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