新潟大学工学部
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MATERIALS SCIENCE AND TECHNOLOGY
機能材料工学科 教育プログラム・カリキュラム
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授業紹介
機能材料工学実験 I〜IV
機能材料工学実験は1年間(2期)にわたる週2回の実験プログラムです。そこで取り上げられるのは、例えば、物質の電磁的・光学的特性、結晶の構造解析、微分方程式系の数値シミュレーション、放射線、メッキ、高分子の構造解析・分解・回収、酵素、タンパク質の電気泳動、半導体デバイスと電子回路、材料試験などです。このように、物理学、化学、バイオテクノロジー、エレクトロニクス、メカニクスの幅広いテーマを含み、しかも、それぞれのエキスパートの教員から指導を受けることができます。
機能材料工学実験の実施風景
機能材料工学実験の実施風景。テーマは「金属表面処理 ー 電解めっき法による金属多層コーティング ー
このような多様な実験に取り組むことにより、広い視点からの科学技術の輪郭が見えてきます。その輪郭線は個々の学問分野だけを学んだのでは見えてこないもので、科学技術に関する独自の見識を獲得することができます。その独自の見識にもとづき現在の材料科学を見渡すことにより、「自分ならもっとうまくやれる」と思うものが自然に見つかるはずです。その声に素直にしたがえば、今まで思いもよらなかった材料のすばらしい可能性に気づき、誰も開発できなかった材料と新しい機能を思いつくはずです。
偏光現象の実験風景
こちらも実験風景。テーマは「偏光現象」。偏光計を使用して蔗糖、結晶版の偏光度を測定しています。
このプログラムで取り上げる実験テーマは、過去に先達が成し遂げた素晴らしい研究成果ばかりです。それら大発見の追体験に数時間にわたり没頭することはある種の快感をともなうもので、将来の卓越した仕事の準備になる他、純粋に素晴らしい体験になるはずです。学生のみなさんには、これらの発見を手軽に追体験できる時代に生まれた幸運を味わいながら実り豊かな学生生活をおくり、卓越した研究者・エンジニアに成長してほしいと考えています。
基礎統計物理
目的とする性質を持った材料を得るためには、どのような種類の分子をどのように配置すれば良いのでしょうか?材料物質はアボガドロ数程度の非常に多数の分子からできているため、個々の分子の性質から材料の性質を予測することは、とても難しい問題となります。この難問を解決するのが本講義の主題である統計力学であり、量子力学とともに材料科学の物理学的基礎をなします。
基礎解析力学
物体がどのように運動するかは、運動方程式を解けば分かります。しかし、ほとんどの場合、運動方程式はそのままでは難しすぎて解けません。解析力学とは、難しい運動方程式を可能なかぎり簡単な形に書き換えて解きやすくする方法のことで、量子力学や統計力学といった物理学の技術的基礎になっています。
基礎電気化学
電気化学は、有機化学、無機化学、金属工学、環境化学、生物学などの分野はもとより、資源・環境問題等の観点からも新しい応用の期待が高まっている分野です。この科目では、溶液論、電極論、および、反応速度論を中心に、電気との関係をもつ化学的現象の基礎を学びます。
基礎有機化学
有機化学は薬学や高分子化学の基礎として重要な役割を持っています。この科目では、有機化合物の基本となる炭化水素を対象として、置換反応や付加などの化学反応とその反応機構について学びます。
低温度下における金属中の水素の量子現象の探査と物性評価のための振動リード法の装置を立ち上げています。
卒業研究風景:低温度下における金属中の水素の量子現象の探査と物性評価のための振動リード法の装置を立ち上げています。
この装置で溶液中に電気を通して誘電性高分子膜を作製しています。この膜を用いて高性能なセンサを開発しています。
卒業研究風景:環境にやさしい反応溶媒として注目されている「イオン液体」の合成
研究紹介
刺激応答性ソフトマテリアルの合成および新機能探索
三俣 哲 准教授(機能材料工学科)
三俣 哲 准教授(機能材料工学科) 刺激応答性ソフトマテリアルは温度、pH、電磁場などの外部刺激に応答して硬さや振動などの物性が変化する材料です。自動車のサスペンション、地震の揺れを抑える材料、薬品などに応用され、研究開発がとても盛んな分野です。わたしたちの研究室では、これまで、磁場に応答して弾性率が劇的に変化する材料「磁性ソフトマテリアル」を開発してきました。高分子ゲルやエラストマーなどに磁性微粒子が分散された高分子/無機複合材料で、永久磁石を近づけると磁性微粒子が鎖構造を形成し弾性率が瞬時に500倍高くなり、磁場を切ると鎖が崩壊して元の弾性率に戻る可逆反応を示します。この変化は、プリンから軟質プラスチックへの硬さの変化に相当し、力覚提示(転送)装置、振動制御装置への応用が期待されています。実用にはサイズ効果、軽量化が課題ですが、ナマコの生体組織を模倣したバイオミメティック磁性エラストマーなどを開発し、これらの課題を解決する取り組みを行っています。
 物性研究を基に、環境にやさしい材料の開発も行っています。九州の黄金川に生息するスイゼンジノリから抽出される日本固有種の天然多糖であるサクランの刺激応答性に関する研究です。サクランは、カルボキシル基と硫酸基をもつ電解質多糖で、鎖長が数ミクロンに及ぶDNA級の巨大分子です。高い吸水率(6000倍)、希土類金属イオンの選択吸着、低速流動下における逆チキソトロピーなどの興味深い特異な物性を示します。
 研究室には、現在7人の学生が在籍し、宿泊研修などの活動も行いながら楽しく研究しています。
新素材の合成実験新素材の合成実験
磁石がないとき、柔らかい磁石がないとき、柔らかい
磁石を置くと、急激に硬くなる磁石を置くと、急激に硬くなる
多元系化合物等による薄膜太陽電池の開発研究
坪井 望 教授(機能材料工学科)
坪井 望 教授(機能材料工学科)半導体材料の研究開発においては、Siなどの単元素半導体では実現できない機能性を求めて、V-X族及びU-Y族の二元系半導体、さらにT-V-Y2族などの多元系半導体と、様々な種類の元素の多様な組合せにより新しい機能性を有するデバイスが開発されてきました。私たちの研究グループでも、新規機能を有する発光、受光および非線形光学等へのデバイス応用を目的として、多元系化合物の作製評価に取組んできました。近年は、再生可能エネルギ−として太陽光発電が社会的注目を集めている一方で、新興国等での太陽電池生産能力増強による価格低下という課題も生じていることを踏まえて、次世代太陽電池として多元系化合物等を用いた低コスト高効率薄膜太陽電池の開発研究に取り組んでいます。他大学や企業との共同プロジェクトである革新的太陽光発電技術研究開発の一部の共同実施テーマとして、太陽電池設計自由度拡大につながる透明導電膜の開発研究にも取り組んでいます。また、本年度からは新しく若い先生も加わって、高導電高透過性グラフェン薄膜の太陽電池応用に関する研究もスタートしました。元気で活発な学生にも支えられ、心躍る新しい知見を求めて、アクティブに活動しています。一緒に新しい機能材料の開発に挑戦してみませんか?
太陽電池の効率評価装置太陽電池の効率評価装置
透明導電膜の電気的評価透明導電膜の電気的評価
太陽電池用多元系薄膜の作製装置太陽電池用多元系薄膜の作製装置
楽しく研究活動している様子楽しく研究活動している様子
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