新潟大学工学部
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CHEMISTRY AND CHEMICAL ENGINEERING
化学システム工学科 教育プログラム・カリキュラム
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授業紹介
基礎物理化学
実験用高出力太陽光シミュレータによる集光太陽熱の化学エネルギー転換
実験用高出力太陽光シミュレータによる集光太陽熱の化学エネルギー転換
物理化学は物質の構成や性質、変化を学ぶ学問です。化学的な現象をエネルギーの出入りや分子の運動などの観点から数式を用いて物理学的に解釈します。このために基礎物理化学ではエネルギーの出入りを扱う熱力学や分子の運動を扱う分子運動論などの概念を学びます。この学問は、有機・無機化学、分析化学などの基礎となります。
無機合成化学
リチウムイオン電池の正極材料の開発
リチウムイオン電池の正極材料の開発
物質の状態・構造・反応などを化学的に理解し、先端的分析手段を用いた材料の多様な特性の解明、分子設計について学びます。エネルギーやエレクトロニクス分野などにも応用可能な新しい機能を備えた無機物質の合成に関する専門知識ならびに無機材料合成に応用できる能力を身につけます。
拡散操作 I
液・液間の抽出(一方の液からの物質の分離)
液・液間の抽出(一方の液からの物質の分離)
異なる物質間でのある成分や熱の移動を拡散といいます。拡散を利用した操作は、化学工業において重要な位置を占めています。拡散操作Iでは特に原料から不純物を除去したり、目的物を濃縮したりするような分離や濃縮の原理を理解します。そして、その原理をそれぞれの操作に適用することによって得られる関係式を用いて装置の形状や大きさ、操作条件を決定する方法を学びます。
材料プロセス工学
医薬品,化粧品等に利用される多孔性マイクロカプセル(断面図)
医薬品,化粧品等に利用される多孔性マイクロカプセル(断面図)
材料製造プロセスの一つとして、液・液分散系を利用したプロセスを中心に、界面科学、コロイド科学を基礎学問とした微粒子状素材の製造法と応用について学びます。
学生実験
実験を通して、応用化学・化学工学の各分野に関する専門知識を総合的に応用し、個人またはグループで問題を解決する能力、自分の考えを適切に伝える能力、互いの討論を通して相手との合意を形成する能力を身につけることを目的としています。
高分子合成実験
■高分子化学実験
重合および高分子反応の合成、得られる高分子の分子量評価に関する実験を行います。高分子化学の基礎力養成に必要な高分子合成の実験技術を習得し、基礎的な高分子の概念を理解します。
化学工学実験
■化学工学実験
反応工学、分離工学、移動現象論、プロセス制御等に関する実験を数人の班ごとに行います。これらの実験を通して化学工学に関する専門知識、グループとして実験を遂行する能力、そして実験結果をレポートにまとめプレゼンする能力を身につけます。
研究紹介
水環境の保全をめざして
山際 和明 教授(化学システム工学科)
山際 和明 教授 化学技術は,人類の幸福に役立つ多くの材料や製品を環境や資源に配慮して生産するために不可欠です。資源やエネルギーを有効に使う,高い機能を持つ材料を開発する,環境汚染を防止するなど広い分野で化学技術が使われています。
 私たちの研究室では廃水処理技術を研究しています。廃水には染料のように処理しにくいものも含まれています。オゾンを使って処理困難な汚濁物質を効果的に酸化分解するマイクロリアクターを開発しています。オゾンガスと廃水を流す流路の高さを数百マイクロメートルにすることで染料を数分で脱色分解することができます。また,植物や微生物を利用した廃水処理方法も研究しています。人工湿地はその名の通り人工的に作られた廃水処理用の湿地です。人工湿地は欧米やアジアなど広い地域で,家庭排水だけでなく,畜産廃水や駐車場に降った雨水の処理などにも応用されています。人工湿地は下水処理施設や浄化槽に比べて広い面積が必要ですが,装置を運転するためのエネルギーをほとんど必要としません。処理条件を適切に設定すると染料を含む廃水でも人工湿地で十分に処理することができます。最近では,シリコンチューブを使って湿地内部の微生物に酸素を供給して廃水処理性能を高める方法も検討しています。また,公共下水道や工場廃水処理施設では排水を処理する際に大量の汚泥が発生しますが,その処理方法も研究しています。
 学生は共同研究者でもあり,得られた研究成果を学生とともに国際的に広く発表しています。海外で開催された国際会議で発表した学生もいます。
マイクロリアクターの流路面
マイクロリアクターの流路面
人工湿地による染料の処理人工湿地による染料の処理(左:廃水,右5本:処理条件を変えて処理をした処理水)
人工湿地リアクターの外観人工湿地リアクターの外観
研究室の様子研究室の様子
有機高分子で磁石をつくる
金子 隆司 教授(化学システム工学科)
金子 隆司  教授  私達の研究は機能性高分子の合成に関するものです。普通の高分子はたいへん身近で身の回りにたくさんあふれています。たとえば、洋服の繊維、ゴム、ビニール袋やペットボトルなどのプラスチックと呼ばれるもの、これらは総て高分子です。これらは構造材料つまり物を形作るための材料として使われているものです。これに対して「機能性高分子」は構造材料としてだけで無く、外部の物質や光や熱や電気などの刺激に対して反応や応答して変形、発色、発光、導電、物質認識など様々な機能を持つものです。これらの応答性の根源はその分子構造にあります。従って私達はその分子構造を精密に制御して合成し、その分子をいかに組織的に並べて機能を出させるかを研究しています。
 これら機能性高分子の例として、磁性高分子について少し説明します。有機物の中には、不対電子と呼ばれる微小な磁石となる電子を持つ物質があります。この微小磁石を電子スピンと呼びますが、この電子スピンをどのようにして揃えていくかが、磁石ができるかどうかの鍵になります。図は、高分子の化学結合を使って電子スピンを揃えることができる有機高分子の分子モデルです。軽量、溶媒可溶、発光、磁気光学効果などの様々な性質を合わせ持った新しい磁石の創製を目指しています。また、従来の磁性材料に比べ軽量化、緻密化することで、記録素子など電気、電子、情報の分野での広い応用が期待されています。
分子内で電子スピンを揃えた高分子モデル分子内で電子スピンを揃えた高分子モデル
核磁気共鳴装置による合成した分子の構造分析核磁気共鳴装置による合成した分子の構造分析
合成した磁性高分子の磁気円二色性測定合成した磁性高分子の磁気円二色性測定

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