新潟大学工学部特有の「スマート・ドミトリー」による高度工学力を有するトップ・グラジュエイツ育成プログラム

理数学生育成支援事業

文部科学省 理数学生育成支援事業
スマート・ドミトリーによる高度工学力を有する
トップ・グラジュエイツ育成プログラム

採択の経緯

新潟大学工学部は、文部科学省の平成24年度理数学生育成支援事業に申請し、「スマート・ドミトリーによる高度工学力を有するトップ・グラジュエイツ育成プログラム」として採択されました。「理数学生育成支援事業」は、理数に分野に優れた能力・意欲を持つ学生に対し、さらに意欲や能力を伸ばすための体系的な教育プログラムを対象に4年間の補助が行われるものです。外部有識者による企画評価委員会の審査を受け、申請件数23件のうち3件が採択され、そのひとつとして本学部のプログラムが高い評価を受けたものです。

取組の特徴

このプログラムは、学年・学科を越えた学生のチームが研究や技術開発に関する活動を行い、学生が相互に啓発できる場「スマート・ドミトリー」による新たな教育システムを構築し、それにより高い研究能力と意欲および高度なリーダーシップを有し、国際的に秀でた学生「トップ・グラジュエイツ」を育成する取組です。特に、意欲のある学生は1年生から研究などの活動が継続的にできるのが特徴です。

取組の概要

本プログラムへの参加学生は1年生で問題発見・解決に対する意欲と能力を評価して選抜されますが,SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の取組に参加していた学生は,別の選抜を受けて参加できます.参加した学生は,「スマート・ドミトリー」で実験・研究をグループで遂行し,その継続的な活動を通じ、技術・研究力の伝承,学生間の相互啓発によって、より高い研究開発能力を身に付けます。

そのための特別カリキュラムとして、1年次に研究基礎力を身につける「創造プロジェクト基礎」,2年次に研究・開発活動をメンバーとして行う「創造プロジェクト」,そして3年次にチームの研究・開発テーマを設定し、研究・開発活動を中心になって遂行し、ハイレベルな研究能力およびリーダーシップを身につける「創造研究プロジェクト」が開講されます.また,いくつかの特別メニューも用意されており,学生は境界領域への適応力,英語によるコミュニケーション力を身に付け,また自らのキャリアについての意識を高めます。また,4年次には内外での発表の機会が与えられます.以下に取組の全体像を示します。

img-risu01

実施内容と学年進行

本プログラムに参加を希望する学生は、問題発見・解決に対する意欲と能力と、工学リテラシー入門を含む1学年の成績で評価・選抜され、「創造プロジェクト基礎」を受講します。創造プロジェクト基礎では、先輩や教職員の指導の下で研究を行い、研究の仕方(研究基礎力)を身につけます。2年次には「創造プロジェクト」を受講し、研究を1人で進めていける能力(研究遂行能力)を身につけます。3年次には「創造研究プロジェクト」を受講し、ハイレベルな研究能力とともに後輩を指導できる高度なリーダーシップを習得します。

これら講義を軸としながら、「ファシリテータ講演」などでキャリア意識形成を行い、
成果発表会,英語発表会などを行いプレゼンテーション力なども養います。
また,サイエンスインカレなど,学外での発表も行います。
これら体系化された教育環境を通じて、最終的に以下のような学生の輩出を目指しています。

  1. 旺盛な研究意欲と高い研究能力
  2. 高度かつ広範囲な学力
  3. 高いリーダーシップとコミュニケーション力
  4. 国際的に活躍できる能力