教員名をクリックすると各研究室で立ち上げているWWWサーバーに接続されます.
電気機器・システムや通信ネットワークによる生活の支援・介助のための新しいハードウェア技術に関する教育研究を行います.
体内の断面画像を無侵襲で撮影することができるMRI(磁気共鳴画像)は1テスラ(地磁気の約20000倍)前後の磁界を使用するため,MRI装置内では,医師・技師さんと患者さんのコミュニケーションに通常のマイクロホンは使えません。私たちの研究室で開発している光集積回路マイクロホンは,磁気との相互作用がなく,金属も使用しないため,MRI内でも使用することができます。 光集積回路とは,ガラスや半導体などの基板の上に,鏡や半透過鏡などの光学素子を作りつけて,電気ではなく光で所望の機能を実現するものです。私たちは,このような光集積回路技術を医療分野やセキュリティー分野に応用することで,少しでも社会に貢献したいと考えています。
研究分野は機械を対象とした制御(メカトロニクス)である.いかにして機械に知能を与え人間のような高度な作業動作を実現するかが主たるテーマである.基礎解析・数値シミュレーションから実際にハー ドウェアを製作し目に見える動きとして実現するまでを行なっている.失敗を恐れず何事にも挑戦する積極的な人を歓迎する.
研究テーマの紹介日常生活の中で遭遇する視覚障害者支援といえば音響信号機,誘導ブロック,そして点字と白杖でしょう.これ以外にも,視覚障害者が自宅や職場で使うものに,音声出力機能付きのパソコン,OCRソフト,自動点訳ソフト,音声読書器,拡大読書器など数多くの情報通信機器があります.このように役立つ機器・ソフト・システムに関する調査・研究・開発を総合的におこなっています.詳しくは研究室のホームページをご覧下さい.
研究テーマ私たちの生活において,徒歩・自転車・自動車などを用いた「移動」は重要な行動の一つで,その手段・運動の量やパターンも多様です.そのため,移動にかかわるヒトの年齢や状態に関わらず,移動の安全性を確保する支援技術も多岐にわたります.
当研究室では機械工学と情報工学を基盤技術として,
ヒトの行動解析を通じた移動支援技術とその周辺技術の研究を行います.
人間と機器の自然な関係を求めるため,機能生理学,生体工学や生体情報の処理技術に関する教育研究を行います.
林研究室は、生活支援工学班、動作分析班、バイオメカニズム班の3つの研究班から構成されています。特徴はすべての研究で他学部や外部組織(他大学,企業,福祉団体など)と共同研究していることです。詳細は教員紹介のページをご覧ください。
生活支援工学班では、1)コミュニケーション支援機器の開発、2)多様な環境下で使える操作スイッチの開発とユーザインタフェースの操作性に関する研究、3)嚥下機能評価やリハビリテーションのための喉頭運動測定システムの開発を行っています。図1は、開発中の操作スイッチのひとつです。3軸磁気センターを用いて地磁気を測定し、指の運動による磁力線の方向変化からスイッチ入力動作を検出します。全方向に検出感度をもち、全く負荷がないのが特徴です。
運動分析班では、1)スポーツ動作の分析(サッカーのキック、野球の投球)2)ランニングシューズの安定性と衝撃緩衝性に関する研究、3)ユニバーサルデザイン製品・健康器具の使用性評価、4)関節鏡視下手術支援システムの開発を行っています。図2は、前十字靱帯再建術を支援するシステムです。関節鏡画像に骨のコンピュータモデルをリアルタイムで重ね合わせることにより、靱帯を挿入する骨孔の位置を術者に伝えます。
バイオメカニズム班では、1)顎運動シミュレータJSN/2の開発、2)ロボット型肩運動シミュレータSKN/1の開発、3)OpenMRI装置を用いた肩関節の3次元運動解析を行っています。図3は、自律型の顎運動シミュレータJSN/2です。顎運動のメカニズムの解明を目的としています。現在、食片の性状によって噛み分けるメカニズムについて分析しています。
医学と工学の境界分野である「生体医工学」と人の生活を支援する「支援工学」の研究を行っています。研究の対象は脳波,眼電図,筋電図,医療画像など様々な生体情報で,高性能で新しい医療機器,福祉支援機器の開発に取り組んでいます。例えば,手足を動かさず自分の意思だけでコンピュータを操作する意思伝達装置などがあります。我々の研究テーマの根底に流れるものは「逆問題」です。つまり,逆問題を解くことによって,観測された信号や画像,現象から,その本質を追及できると考えています。
研究テーマSAR(Specific Absorption Rate, 比吸収率)は単位質量あたりの生体に吸収されるエネルギー量に相当しており、総務省令で人体頭部におけるSARの許容値が制定されています。各携帯端末のSARの値は携帯電話キャリアのホームページに必ず掲載されていますので、是非探してみてください。現在研究室では、携帯電話等で使用される周波数が高くなることを見越して、SAR測定で利用されるSARプローブの校正方法を確立し,標準規格として欧米諸国に提案しようと研究を行っています。具体的には、頭部を模した等価液剤中における電界を決定するための基準アンテナの開発とその利得測定法についての検討を行っています。電波は液体の中で大きく減じるため,測定がなかなか困難ですが,電波の振る舞いを注意深く検討したり,測定系に工夫を施したりすることで,その解決を探っています。
『人間は考える葦である』というパスカルの有名な文句は,人間という複雑なシステムを単純化して本質を表現した一種のモデルであると考えられます.パスカルのずっと前には『人間は社会的動物である by アリストテレス』というモデル化もあり,一方で『人間は半ば社会的、半ば孤独な存在 by ラッセル』なんて言った人もいました.本邦ではどうかといいますと『平家にあらずんば人にあらず・・・』
本研究室(福祉生体モデリング研究室)では,福祉と生体に関するモデル化(数式,回路,プログラム等,工学的手法を使って)を行い,モデルを通して福祉と生体の本質を探る研究をしています.例えば,神経の働きを電子回路で再現したもの,学級の交友関係をコンピュータの中でプログラムしたものは,私たちの予想もしなかった不思議な現象を見せてくれます.現象の背後に隠れたルールを明らかにすることが私たちの目標です.また,新潟県視覚障害者福祉協会と協力して視覚障害者にパソコンの指導をしています(駅南キャンパスCLLIC).パソコンの指導に興味のある学生さんはTAとして参加できます.
2010年10月より福祉人間工学科で活動を始めました新しい研究室です.よろしくお願い致します.
眼に飛び込んでくる外界の世界にはいろいろな情報が含まれています.形や色,文字や映像などの視覚情報を生き物が有効に使うためには,眼球が正しく動き,脳が視覚情報を分析しなくてはなりません.その過程を調べることで,視覚情報に対する生体の反応特性,脳の機能,延いてはからだ全体の状態をモニタしようとしています.実験はヒトや動物を対象として,脳や眼球,心拍や血圧などの神経・生理的指標を計測します.そこから体の情報を分析して健康や生活の安全に役立てる研究をします.本学医学部や他大学の先生との共同研究を多く実施しています.
「神経工学的アシスト」とは,筋肉の活動や自律神経活動等の神経活動(生体情報とか生体信号とか言います)を情報源に,運動機能のアシスト制御を実現しようとする考えです.この研究では,視聴覚や平衡感覚などの「感覚」と「運動」との関係,さらに運動の継続性を支える自律神経の活動を調べる必要があります.そこで,屋外でも利用できるような小型軽量の計測装置,そして計測データ収集のための情報通信技術が欠かせません.さらに,計測したデータを解析し,その場で運動機能の状況を推定したうえで,いつ,どのタイミングでアシスト制御を行うのか,そのプロセスを創り上げるのが目的です.でも,ほんとうの勝負はそれから.できあがった試作(プロトタイプ)を実際の場面で活用し,計測データを蓄積して,統計解析を行います.このときに,いろいろな方にお願いして実験を進めます.しがたって,コミュニケーション能力や実験のマネージメントも必要ですね.「神経工学的アシスト」の最終ターゲットはWalk Againです.Walk Againは,まさに生体医工学の分野で実現したい目標のひとつです.みなさんも,この分野で活躍してみませんか.
音は人間にとって重要な情報メディアである.それは映像メディアと比較すれば1次元的であるにもかかわらず,人間の聴覚は空間的な感覚を生じたり,目的の音を選択的に聞くことができる.このような機能は日常の生活においては無意識のうちに実行されており,人間に組み込まれた優れた能力である.ここでは,波形の分析・認識・生成という問題について理論的な考察を行うと同時に,聴覚機能の工学的モデル化,実現などを試みる.また,実現技術としてデジタルフィルタの設計についても研究する.
我々は日常生活の中で視覚から多くの情報を無意識のうちに取得し,脳内で処理することで外界に適応した行動を行っています.当研究室では視覚情報を中心とするヒトの知覚特性の解明を心理物理学的手法や生理計測を通して研究を行い,その特性を反映させた人間工学的利用技術 (リハビリテーション手法,映像酔い評価・予防法など)の確立を目指します.さらに,視覚とその他の感覚 (前庭感覚,体性感覚,聴覚,触覚など)との情報の統合過程に着目した実験も行います.このとき,我々が外界から受ける様々な刺激によって変化する感覚を定量的に計測するための新たな評価法についても研究し,提案していきます.