Smart Life Laboratory

 新潟大学山﨑研究室では、情報通信技術(ICT: Information and Communications Technology)による社会イノベーションを実現することを目的に研究を推進しています。そのために、身の回りから世界的なレベルまで様々な粒度に渡って社会的課題の発見及び分析を行い、その上で各種ICT技術を適用し、改良し、創発して、新たなサービス、アプリケーション、システムを創り出していきます。

 研究室全体に一貫する研究スタイルは下図に示す通りです。現実社会においてセンシング技術により収集されるデータを情報化し、それをさらに上位のクラウドシステム等により分析並びに知識化します。その結果を用いて直面している社会的課題を、具体的にサービスやアプリケーションを創出するなどして解決するという形です。最近はこのようなサイクルでの研究スタイルはよくありますが、特に当研究室ではユーザのニーズを把握し、ユーザ中心設計の考えを重視しています。

 現在取り組んでいる課題には、ICTを用いた農業支援として洋ナシ「ル レクチエ」のスマート栽培、顔画像分析を中心としたコミュニケーションにおける印象分析、新たな情報通信サービス評価指標となるユーザ体感品質(QoE: Quality of Experience)の分析と汎用モデル化、屋外大規模災害を想定した実世界避難シミュレーション、介護サービスへのICT導入の一環として高齢者の非侵襲運動評価手法の確立、実世界ソーシャルネットワークサービス(P-SNS)の研究開発、があります。

 研究を通じて提案し、開発してきた成果の実ユーザによる評価は非常に重要です。そのため農業従事者、県や市の自治体担当者、介護施設職員などの現場の方の意見を取り入れ、また研究結果に対するコメントを頂きながら手法の改善を進めています。また、企業や各種研究機関との共同研究も積極的に行い、研究成果の社会展開を図っています。

 山﨑研究室の学生は上述したようなポリシーの下、卒業研究の時から単に机上の学問にとどまらず現実に発生していいる問題に向き合い、根本的な要因の分析から問題解決のための手法の発見までを考え抜く力を養っていきます。さらに、自分の考え方や得られた結果の評価や考察を、研究室でプレゼンテーションしたり、報告書にまとめたりすることで他人に伝える力を身に付けていきます。報告会では研究室内の活発な議論を通じて、質問する力、質問を聞き取る力、適切に回答する力、論理的な議論する力を体得します。これらはエンジニアリングにおいて必要なコミュニケーション能力の一環として位置づけられます。