活動報告
「新潟大学若手データサイエンティストコロキウム2022 〜目指せPh.D.への道〜」を開催しました.
昨年度まではBDA研究センターの主催であった「データサインティスト育成シンポジウム」を引き継ぎ,新潟大学フェローシップ情報・AIフェローシップ学生の企画・運営のもとに新しく始まった,この「新潟大学若手データサイエンティストコロキウム2022 〜目指せPh.D.への道〜」は1/25(火)に無事に開催を終えました.
COVID-19の猛威たくましく,オンライン上での開催ではありましたが, 当日は新潟大学の学生,教職員を中心として,新潟県内の企業の方々も含め,68名に参加していただきました.
招待講演には立正大学データサイエンス学部の家富洋教授から,「プラズマ物理学から計算物性,経済物理そしてデータサイエンスへ」という演題でご講演いただきました.ご自身が経済物理を通じて学ばれた人生訓や処世術を紹介してくださり,データサイエンティストとしての生き方を学べる,含蓄のある内容でした.
本学からは経済科学部の伊藤伸幸准教授から, 「経済学におけるデータサイエンス」という演題でご講演いただきました.因果推論と呼ばれる分析手法を,具体例を交えながら紹介してくださり,他分野にも応用できそうな示唆的な内容でした.
また,新潟大学PhDリクルート室の樋口直樹特任教授から, 「〜目指せPh.D.への道〜をサポートします」という演題でご講演いただきました.日本の博士取得者数と先進諸外国のそれとを比較しつつ,日本の科学技術振興の危機と,一方で,博士進学者への手厚いサポート体制も熱弁してくださりました.
学生発表には13名の学生から応募がありました.3つの予選ブロックに分け,6分という短い時間で自身の研究を発表していただきました.
「発表のわかりやすさ」「研究の特色・独創性」「質疑応答の的確さ」の3項目で評価され,3名が本選発表に進出しました.本選でも予選と同じ内容で発表していただきました.厳正な審査の結果,最優秀賞には自然科学研究科博士後期課程1年の茂木大知さんが, 優秀賞には工学部4年の北村帆高さんと自然科学研究科博士前期課程2年の齊藤輝さんが選ばれました.
惜しくも本選に至らなかったものであっても,甲乙つけがたい研究発表でした.ここに,発表者及びそのタイトルの紹介でもって,それぞれの研鑽と精励を称えます.
学生発表者の紹介(受賞者以降は発表順)
結果 | 所属・氏名 | 発表テーマ |
最優秀賞 | 自然科学研究科博士後期課程1年 茂木大知さん | 砂洲の形成・発達過程における水面測定の不確実性について |
優秀賞 | 工学部4年 北村帆高さん | 標高差を考慮したグラフ動的モード分解による河川水位分布予測 |
優秀賞 | 自然科学研究科博士前期課程2年 齊藤輝さん | 発がん関連タンパク質PPM1Dに内在する特異的loopの機能解明 |
自然科学研究科博士前期課程1年 佐々木駿太さん | タスク内容に着目した遠隔会議システムの通信量削減 | |
自然科学研究科博士前期課程2年 小林累輝さん | 近接勾配法に基づくループ展開ネットワーク | |
自然科学研究科博士前期課程1年 安藤秀一さん | 機械学習を利用した反射スペクトルからのにんにく病理診断 | |
工学部4年 高橋勇希さん | 河川流路制御CPSのためのフーリエ基底による河川健全性評価法 | |
自然科学研究科博士前期課程1年 齋藤季さん | 共分散構造分析を用いた節電行動を持続させるための要因の分析 | |
理学部4年 吉田周平さん | オープンサイエンスに向けたグラフ読み取りシステムの開発 | |
自然科学研究科博士前期課程2年 田所祐輝さん | 空中写真を用いた砂州存在区間の機械的な識別法の開発 | |
創生学部4年 伊勢田氷琴さん | メタチェーンを用いた軽量ブロックチェーンアーキテクチャの開発 | |
医歯学総合研究科修士2年 塩﨑悠香さん | 睡眠時間および就寝時刻と過体重との関連 | |
自然科学研究科博士前期課程1年 大原由暉さん | マイクロ波の反射強度を用いた左右岸水位と表面流速の推定 |



優秀賞 北村帆高さん
