活動報告
2025年度 第2回BDAスタディを開催しました
本センターでは、研究者同士の交流の場として、研究シーズやニーズの紹介、BDA研究センターの活動報告などを行う「BDAスタディ」を定期的に開催しています。
2025年11月4日(火)に第2回BDAスタディを開催しました。
会場は自然科学研究科大会議室で、オンライン(Zoom)とのハイブリッド形式で実施しました。
今回は、カナダ・シェルブルック大学(Université de Sherbrooke)より3名の研究者をお招きし、それぞれの専門分野に基づいた最先端の研究成果をご紹介いただきました。
参加者は登壇者を除いて30名(うちオンライン参加2名)で、学内の教職員に加えて多くの学生も参加しました。
プログラム概要
【講演1】
混合現実(Mixed Reality)に基づく認知支援技術:自然なインタラクションから行動認識まで
シャルル・グアン=ヴァレラン教授(情報科学・情報技術学科、DOMUS研究室共同ディレクター)


AIと混合現実技術を組み合わせた認知支援の最新動向を紹介。特に、高齢者の日常生活を支援する「MATCHプロジェクト」などの実践事例を通して、行動理解に基づく支援技術の新たな展開を示されました。
【講演2】
AMI-Lab ― アンビエント・インテリジェンス、デジタルヘルス、健康長寿をつなぐ架け橋
ベッサム・アブドラザック教授(アンビエント・インテリジェンス研究室〈AMI-Lab〉所長)


IoTとAIを活用したスマート環境が、医療・介護・健康長寿にどのような変革をもたらすかを紹介。AMI-Labにおける多分野連携の研究事例を通して、デジタル技術が人の健康を支える未来像を描かれました。
【講演3】
高齢者の日常生活支援におけるマルチモーダル環境インタラクション ― LambdaからKappaへのアーキテクチャ進化
ユベール・ンガンカム教授(DOMUS研究室共同ディレクター)


高齢者支援のための環境知能システムにおけるデータ処理アーキテクチャの進化について、具体例として「COOK」および「NEARS」プロジェクトを紹介。リアルタイム処理と認知支援の統合設計に関する今後の方向性を示されました。

全体を通して、発表では映像や実験データを交えながら、専門分野に馴染みのない参加者にも理解しやすい形で説明が行われました。質疑応答では、研究の応用や今後の展望について活発な議論が展開されました。
今回のBDAスタディは、国際的な研究の最前線を学びながら、研究者・学生が互いに刺激を受ける貴重な機会となりました。また、国際的な研究動向を共有し、今後の連携や共同研究の可能性を探る有意義な場となりました。