研究の目的、概要、期待される効果
太陽光発電システムの壁面設置においては、設置面積が限られているため、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)の実現に向けて、太陽電池セルならびにモジュールの高効率化は必須です。また、建築物の寿命40年の間に交換しないことが望まれます。本研究では、壁面設置太陽電池モジュールの40年間の発電量を最大化する技術を開発します。具体的には、高効率化のためのペロブスカイト/結晶シリコンタンデム太陽電池の構造最適設計、タンデム太陽電池の高い信頼性を実現するモジュール化技術、壁面設置太陽電池の意匠性向上技術・防汚技術等に取り組んでいます。
これまでに、シリコーン封止材の適用により、結晶シリコン太陽電池における従来技術を踏襲可能で、かつペロブスカイト層の性能を低下させることなく80℃以下でモジュール化可能な技術開発等に成功しています。
本研究は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託により、北陸先端科学技術大学院大学、青山学院大学、明治大学、岐阜大学との共同研究ならびに京都大学、豊田工業大学、金沢大学、大日本印刷株式会社、東洋アルミニウム株式会社、信越化学工業株式会社との連携により実施しています。

アピールポイント
屋外での長期使用により太陽電池の性能変化が生じる原因を、材料科学的観点から究明する研究に10年以上携わっていますので、様々な知見を持ち合わせています。
つながりたい分野(産業界、自治体等)
太陽電池メーカー、電機メーカー、化学メーカー、材料・素材メーカー、半導体製造装置メーカー等