研究の目的、概要、期待される効果
近年、比較的大規模な災害が起きる頻度が増えております。災害に備え、種々のシナリオを想定して有効な防災対策を検討することが、日々必要になってきています。しかしながら、防災訓練を都市部において大規模に頻繁に行うことは困難であります。そのため、コンピュータ上で避難行動を再現し、避難シミュレーションを様々なシナリオで検証する研究を進めています。
当研究室では、マルチエージェントシステム(MAS:Multi-Agent System)を用いて、避難者を模擬するエージェントに、心理学や社会学の観点から明らかにされてきた心理要因を導入し、現実に近い形でのシナリオを実装したモデルで避難効率の検証を行っています。右図に示すのは、新潟市のGIS(Geographic information System)データを入力した場合のシミュレーションモデルの一画面で、心理要因の一つである追従性の有無による発災からの経過時間と避難完了人数を示しています。
更に,避難情報の伝達方法の研究も行っており、ユニークなところでは、街中のタクシーが避難情報の発信媒体になる提案をしています。
https://www.eng.niigata-u.ac.jp/~yamazaki/policy6.html


アピールポイント
近年、計算機の性能が上がり、シミュレーションモデルの精緻化も進んで来たので、かなり現実に即した模擬実験が可能です。
つながりたい分野(産業界、自治体等)
企業、自治体、住民の方、どなたでも防災・減殺に関心があれば是非一緒にやりましょう。防災教育にも有用だと考えています。