6.機械の取扱における注意事項
○旋盤
・加工物に応じた回転数の選定 ※わからなければ聞くこと
・心押台レバ−ロック
・爪を開きすぎないこと
・チャック締め付けハンドルを必ず外してからチャックを回転させること
・切削中、刃物に触れないこと
・切削中はみだりにスイッチ、レバ−等に触れないこと
・危険を感じた場合は”ブレーキ”を踏むこと ※但しブレ−キの無いものもある。その場合はすぐ主軸の回転を停止すること
○平面研削盤
・作業前砥石の状態を点検すること(ひび、摩耗など)
・油圧駆動操作ハンドル位置は運転前すべて停止位置にしておく
・30分程度試運転を行うこと(テ−ブル左右用及びサドル前後用シリンダ−に空気が入っている場合があるから全ストロ−クにわたりシリンダ−を運転させて空気を抜くこと)
・各所要部の給油及び冷却水の確認
・マグネットが正常に作動するかどうか

○円筒研削盤
・プ−リ−の固定は正確であるか
・油圧作動油、各部の潤滑油が所定の通り供給されているか確認すること
・油圧ポンプ、潤滑油ポンプが設定圧を指示しているか確認すること
☆砥石台が40mm前進しても干渉するものが無いことを確認すことる
・運転中に異常を感じた場合は、直ちに非常停止ボタンを押すこと
・(非常停止の場合、砥石軸潤滑油ポンプ以外は直ちに全作動を中止する。潤滑油ポンプは砥石軸が停止後止まるようにタイマ−で調整されている
・主軸駆動ベルトは、油、水などで汚さないよう注意する
○帯鋸盤(ラクソー)
・鋸刃がスリップするときは、鋸刃の張りが不十分か、品物を過度に押し付けている場合である
・鋼材も切断できるが、小物など機械鋸や高速切断機で切断できる物は使用を避けること
○フライス盤
・切削中は工具に手を出さない
・作業中スイッチなどに無意識に触らないこと
・危険を感じたときは、主軸停止ボタンを押すこと
☆バイス等、重量物を持つ場合、充分注意すること(移動距離が長い場合はキャスタ−を使用すること)


○NCフライス盤、マシニングセンタ−
・切削中は工具に手を出さない
・作業中スイッチなどに無意識に触らないこと
・危険を感じたときは、非常停止ボタンを押すこと
☆バイス等、重量物を持つ場合、充分注意すること(移動距離が長い場合はキャスタ−を使用することまた、クレ−ンを使用する場合はテ−ブルにバイスなどを衝突させないよう、慎重に操作すること)
☆数値制御装置の送り速度(F )を確認してからマニュアル運転及び、テープ運転をすること
・摺動面に工具を置かないこと
・X、Y、Z各軸のストロ−ク内に立たないこと
・マシニングセンタ−ツ−ルドラムの工具を手で取り外す場合は慎重にすること
○シェ−パ−
・送り機構及び送り量の選択
・刃物固定用ボルトが締まっているかどうか確認する
・切粉が高温のため手でつかんだりして火傷をしないこと
○スロッタ−
・ストロ−ク長さを大きくして最大回転数にして運転することは絶対避けること・自動送りの場合、左右送り、回転送りのクランプ装置をきかした状態で左右、回転スイッチを入れると、送り装置内部の爪部の破損を招くときがあるから充分注意すること
・危険を感じたら急停止ボタンを押すこと
・ストロ−クの確認は手動ハンドルを回して行うこと
○機械鋸
・材料をはさんだ時、バイスが平行であることを確認すること
・危険を感じた場合非常停止ボタンを押す
・加工物の材質にあった切削圧力、切込み量を設定すること
・許容切削能力は、MAXφ210mmまでである

○直立ボ−ル盤及び卓上ボ−ル盤
・手袋の使用禁止
・加工物の手持ち穴あけの禁止(必ず加工物を固定すること)
・穴あけ作業中切削切粉が連続して出るときはあまり長くならないように送り方をかえる
○溶接作業(学生、院生は手伝いの立場)
1)ガス溶接、溶断作業
〈注〉当作業は機械工場としては非常に多く行われるが関係免許を取得後に始めて作業に従事できる
・コンクリ−トの床に直接溶接物を置いて行わない
・ドラム缶等、油類の入っていた物の溶接、溶断は実施しない
・亜鉛管(水道管)、塗装物の溶接時には有毒ガスや煙火が発生するので充分注意すること
2)ア−ク溶接作業
〈注〉当作業もガス溶接と並んで諸装置を製作するに当たり使用頻度が高いので感電等には充分注意が必要で法的にも就業が制限されている
・電撃防止に努めること(作業靴、皮手袋を正しく着用、必要によって腕カバ− 足カバ−前掛けを利用する)
・高所での作業は、行わない
・有害光線が発生するのでハンドシ−ルド(面)は、必ず使用すること
・ヒュ−ム及びガスが溶接中に発生するのであまり吸わないようにする
・溶接中はスパッタ(火玉)が飛散するので周囲には可燃物を置かない
・スラグを落とすときは充分注意し目にスラグを入れないようにする


○高速切断機
〈注〉容易に使用できるが災害の発生の危険性も多分に潜んでいる
・砥石の異常(割れ、亀裂)の有無を点検すること
・切断材は確実に締め付け、切断中は緩みの発生に充分注意して作業すること
・急速な切断を行うと砥石が熱し割れ易くなるので必要以上の力を加えないこと・長時間、連続して行うような丸材などは切断しない
・砥石の交換は、工場係員に願い出ること
○両頭グライダ−
〈注〉当作業も実験装置の作成、その他の研磨に用いられているが災害発生も少なからず起こり災害の程度も多用で重大災害になることもあるので充分な注意 が必要である
・砥石と受け台(レスト)の間隔は3mm以内となってること
・必要以上に砥石に力を加えて研磨は行わない
・小物、薄物などをプライヤ−等でもって研磨しない
・ラバ−、アルミ材などの研磨は抵抗が増したり砥石の目詰まりを起こすので避けるのがよい
・身体の姿勢が不安定な状態で作業しないこと
・砥石の交換は工場係員に願い出ること
○ハンドグラインダ−
〈注〉当工場としても比較的頻度の高い作業に属し、しばしば目に異物が入りやすいので注意を要す
・加工物は万力などで確実に固定する
・ハンドグラインダ−を両手で確実に持ってからスイッチを入れる
・回転が完全に停止したのを確認した後作業台に置くこと
・周囲に人のいないことを確認後作業を行う、もし人がいる場合は合図をし、火花の方向を確かめた後、作業を行うこと
※ 機械の操作方法は工場備え付けの「機械取扱説明書」を熟読後、研究室技官または、工場係員に指導を受けた後使用すること。

