2007年度医用デバイス・生体材料に関する講演会

日時:平成20年3月26日(水)
場所:ホテル日航新潟 3階 孔雀の間

  

1.講演会

(1)16:00-16:30
 講演「小形医用ディバイス作製のための微細溝加工の研究」
    新潟大学大学院自然科学研究科 助教 宮島敏郎

講演概要:
  マイクロマシンの研究の一分野として,マイクロマシンを利用した医療用デバイスを研究する分野がある.これをマイクロTAS(Total Analysis Sys-tems)と呼ぶ.マイクロTASは分析の対象となる物質(サンプル)と,検査用の試薬をマイクロ流路に入れ,ミキサーにより混合し,リアクタに より反応させた後,必要な物質のみをフィルタを用いて取り出し,その物質を計測するセンサ部から構成される.したがって,各要素間を連結する微細流路を形 成することが重要となる.現在のところこのような流路はエッチングにより製作されているが,機械加工で同じ加工ができれば工学的に非常に有用である.
 そこで,微細溝を形成する技術として,極小径エンドミルを使用した場合の加工例と,試作した電着ダイヤモンド工具による加工例について先端的な話題を提 供していただいた. 

宮島敏郎
講師の宮島敏郎氏
講演中の様子
講演に対する質疑応答の様子

 

(2)16:30-17:00
 講演「皮膚疾患用広視野レーザ光干渉断層画像化装置の研究」
    新潟大学 自然科学系(工学部)教授 新田 勇

講演概要:
 これまで,皮膚科用の新しいレーザ治療装置を開発してきた.疾患が皮膚表面からどの程度の深さまで分布しているかが正確に分かれば,さらに有効なレーザ 治療が行える.そこで,従来のOCT技術にシュリンクフィッタ法を組み合わせた広視野OCT装置を開発した.試作した装置を用いて観察したところ,従来の 装置と比べて広視野化が達成できていることが確認された.その後,フーリエドメイン手法を用いて観察の高速化を図った.今後は,メラニン組織をより明瞭に 捉えられるように装置の改良を行っていく.

結果概要
OCT画像の広視野化
フーリエドメイン手法の導入
フーリエド メイン手法を用いた高速化