高等学校までの学校と大学は、いったいどこが違うのでしょうか?小学校から高等学校までは、社会人として生活するのに最低限必要な共通知識を学んできました。大学では、その基礎の上により高度な知識を広く、かつ深く学びます。文学、政治学、外国語など、知識の幅を広げるのが教養科目、ある分野のエキスパートになるための科目が専門科目です。例えば工学部では、世界的に通用する指導的なエンジニアになるための科目が用意されています。



しかし、知識・技能を身につけるという意味では、高等学校までの教育と同じように聞こえるかもしれません。ところが大学では、単に答えのある問題を正しく解く能力だけではなく、「解決すべき課題を発見し、そこから解くべき問題を作り出す能力」も要求されます。そのような高度で創造的な能力は、まったく新しいことに取り組む「研究」を通じてはじめて身につけることができます。そのため大学は、単なる教育機関ではなく、研究機関でもあるのです。

