環境・エネルギー自然科学系 准教授多島 秀男 TAJIMA Hideo混相スラリーの流動性の観察と制御 気液,固液,気液固などの混相流は,製薬,食品工場,蓄熱など工学的分野で利用されますが,特に固体が含まれる固液スラリーでは,循環配管への固着や凝集,粘性上昇や閉塞などが課題となります。 当研究室では,温室効果ガス分離技術や排出削減技術の一環として,無機系スラリーやバイオマス系スラリーの流動性や粘性について研究を行っています。 無機系としてはガスハイドレートスラリーの流動性解析を行い,その流動様式や粘性評価からどのように流すべきかを調べています。例えば,固体が流体内に均一に分散しているときと,不均一のときには,見かけ上の粘性が変わってきます。流動性改善装置として,スタティックミキサー(静止撹拌器)を利用した流動方法を化学工学的に調査しています。これらの結果は,様々なガスハイドレート利用技術(CO2隔離,ガス貯蔵,淡水化,蓄熱媒体など)の発展にも寄与できると期待されます。 またこれらの研究経験を生かして,ガスハイドレートスラリーだけでなく,様々な固液スラリーの流動性についても同じように流動性や粘性改善提案のための検討をしようとしています。 ガスハイドレートスラリーの様々な利用技術だけでなく,固液スラリーの流動性,固体形成や相分離に関して興味を持っています。T. Sagawa et al. Chem. Eng. Res. Design 2023 Vol.194, p.77-86. DOI: 10.1016/j.cherd.2023.04.043R. Ezure et al. Chem. Eng. Sci. 2021, Vol.246, p.116974. DOI: 10.1016/j.ces.2021.116974※お問い合わせは新潟大学社会連携推進機構ワンストップカウンターまでonestop@adm.niigata-u.ac.jp専門分野分離工学、化学工学、反応工学、温室効果ガス削減・回収、金属イオン除去・回収●キーワード● 混相流、スラリー、流動・固液スラリーの利用に興味がある企業や団体など・分離技術を相談したい企業や団体など2-16https://researchers.adm.niigata-u.ac.jp/html/693_ja.html関連する知的財産論文 等研究の目的、概要、期待される効果アピールポイントつながりたい分野(産業界、自治体等)分離工学研究室~ 気液固の攪拌,流動,粘性 ~
元のページ ../index.html#37