研究の目的、概要、期待される効果
スマート社会に向けて環境および人の情報化技術が重要な課題となっています。当研究室では、超高速無線通信を活用した高精度ユビキタスセンシング技術(データ通信とセンシングの統合)の開発を行っています。特に、ミリ波帯無線伝送システム(WiGig;60GHz帯無線LAN)の高分解能通信路特性を用いた生体信号計測技術や小物体動き同定技術を研究しています。この技術により、非接触心拍率・呼吸率計測、ハンドジェスチャー認識、動作識別など日常的ヘルスケア、高齢者の安全・安心な暮らしのサポート、スマート機器や家電の制御・データ入力のインタフェースなどへの展開を期待しています。
・ミリ波無線信号をターゲットへ照射し、その散乱波の振幅・位相の時間変化から小物体の微細な変動を捉えます。特に、ミリ波通信においては、ターゲット方向へアンテナビームを容易に絞り込み、広帯域信号により数cm程度の微小な伝搬経路差の分解能が得られます。
・心拍・呼吸の周期定常性を用いた最尤推定により、非接触で体動の影響に強い高精度信号検出を行います。
・高度な信号処理により所望成分の特徴量を抽出し、機械学習により人体動作の同定を行います.


アピールポイント
スマートホーム:日常的ヘルスケア,高齢者の安全・安心な暮らしのサポート
入力インタフェース:スマート機器や家電の制御,データ入力,仮想タッチスクリーン
つながりたい分野(産業界、自治体等)
・ヘルスケア機器・運動機器
・高齢者見守り・ホームセキュリティ
・機器の非接触操作
・スマートホームにおける各種センシング