研究の目的、概要、期待される効果
世の中には様々なネットワークがあり、それらは目に見えるものであったり、見えないものであったりします。このような「ネットワーク」的な性質をもつシステムに興味をもち、その制御、設計、最適化の研究を行っています。最近は、基地局等のインフラを必要としない移動体ネットワークの研究を中心に行っています。特に、遅延耐性ネットワーク(DTN)におけるエピデミック通信、情報フローティングの研究を行っています。また、これらを応用した新しい交通ネットワーク技術の研究を行っています。
移動体ネットワークの制御、設計、最適化には移動体の移動の影響を考慮することが欠かせません。最近のエピデミック通信や情報フローティングの研究では、単なる移動の影響だけでなく、情報伝達による移動体の行動変化が情報伝達性能に影響を及ぼすという連鎖を新たに考慮し、新しい観点で研究を行いました。また、元々情報配信手法であった情報フローティングが仮想的な情報蓄積能力をもつことを明らかにしました。これにより、固定的なデータ蓄積装置を用いずに、仮想的な空間データ蓄積システムを構築できることを示し、その災害時応用を提案しました。このように今までとは違う観点からネットワークを考えることで、新しい知見を得ることを目指しています。

アピールポイント
主に基礎的な研究を行っていますが、応用を考慮した上で研究を行っており、企業(情報通信、自動車)との共同研究の経験もあります。
つながりたい分野(産業界、自治体等)
・「ネットワーク」的な性質をもつシステムを開発・研究している方々及びこのようなシステムに興味がある方々。