平成28年度設計製図U

 JABEEの要請に対応すべく設計製図2は,課題発見と問題解決のための設計製図の授業とした.学生自ら身近な問題を発見し,それを解決するための装置を考え,設計と図面化を行い,モデルを作製する.本年度の工夫としては,平歯車を自作した.厚さ5mmのアクリル板を炭酸ガスレーザで切断することで任意のモジュールと歯数の平歯車を作製できるようになった.これにより設計製図2のモデル製作の自由度が格段に向上した.
 以下に授業の概要を示す.

最終の発表会の様子

設計製図U日程

●4〜5人グループ(19グループ)

__・01:夏休みレポート(個人)提出, 授業の再説明, 
       電子特許図書館の利用方法説明
__・02:課題についての話し合い
__・03:課題についての話し合い
__・04:課題についての話し合い
__    製作予定の“もの”の独創性・製作可能性等を判断し、
__    各チームの“もの”を決定。(電子特許図書館の利用)
__    各チームでの打合せ・ポンチ絵,仕様,機構,使用材料等の話し合い
__    プレゼン資料の作成
__・05:チーム毎に,課題の発表会・学生同士の評価
__・06:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・07:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・08:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・09:図面(組み立て図・部品図)の提出
__・10:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・11:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・12:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・13:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・14:モデルの完成
__・15:”もの”の説明発表会・学生同士の評価

授業の感想

<抜粋>
(A)よかった点
・自分たちで今まで学習したことを利用しつつ実際にものを作ることができ,非常に楽しいものであった.わからないことがあった際の先生方の対応も丁寧でとても助けられました.
・自分の考えたアイデアをかたちにできるのが面白い.
・製図Tで学んだ内容をいかすことができた.
・製作物を考えて,オリジナルの図面を製作することができてよかったです.
・自分たちが考えたものを実際につくるというのが魅力的だった.
・問題点の解決などを自分たちだけでできたので,達成感が得られた.
・一からつくるのは大変だったけど楽しい.創造力が身につく.
・作品の考案,製図,モデル作成をほとんど自分たちだけで完成させることは,自分の成長になったと思う.
・考えたものを形にすることの難しさを知ることができた.
・丁寧に工具の使用方法を教えてもらえた点.
・自由にものを作らせてくれた点.
・班の人と作品テーマを決め,それを班ごとに発表したりして,今までの授業とは違って楽しかった.
・発表・評価によって,自分たちのアイディアがどれくらいのものなのかを知ることができたので,改善する原動力になった.
・教員がアドバイスをくれること.
・実際に設計するときの考え方について学べた.
・グループ学習.
・毎回反省をする点.
・自分たちで考えてすべて進めるところが,考える力が伸ばせてよかったと思う.

(B)改善すべき点
・組立図と部品図を同時進行で描き上げるのはやりづらかった.
・再現する際に木材,スタイロフォームを使うということを最初の授業に説明してほしかった.それがわかっていれば別のものを作っていたかもしれません.
・グループ分けは学力や製作品のアイディア力などを考慮した方がよいと思う.
・日付の関連で準備の時間が足りなかった時があった.
・時間に余裕がないような気がする.あと2〜3週分時間があるとよい.
・製図の時に,自主的にさせるのはよいと思うが,もう少し説明がほしいと思った.
・テーマをもう少し具体的にしてほしい.






製作された作品の一例


1班 回転式ゴミ箱

2班 苔取り機

3班 ペダル式洗濯機

4班 落ち葉拾い機

5班 ダストプレッシャー

6班 携帯用スロープ

7班 段差昇降車椅子

8班 非常用車いす

9班 手動洗濯機

10班 サイレントクリーナー

11班 簡易式布団乾燥機

12班 生ゴミ粉砕機

13班 階段楽々スーツケース

14班 補助機能付きショッピングカート

15班 雪かきダンパ

16班 段差攻略手押し車

17班 全手動手押し除雪機

18班 高さ調節機能付き手すり

19班 折りたたみ式移動補助装置