平成25年度設計製図U

 JABEEの要請に対応すべく本年度の設計製図は,課題発見と問題解決のための設計製図の授業とした.学生自ら身近な問題を発見し,それを解決するための装置を考え,設計と図面化を行い,モデルを作製するものとした.
 以下に授業の概要を示す.

グループごとのモデル製作・製作品発表会の様子

設計製図U日程

●4〜5人グループ(19グループ)

__・01:夏休みレポート(個人)提出, 授業の再説明, 
       電子特許図書館の利用方法説明
__・02:課題についての話し合い
__・03:課題についての話し合い
__・04:課題についての話し合い
__    製作予定の“もの”の独創性・製作可能性等を判断し、
__    各チームの“もの”を決定。(電子特許図書館の利用)
__    各チームでの打合せ・ポンチ絵,仕様,機構,使用材料等の話し合い
__    プレゼン資料の作成
__・05:チーム毎に,課題の発表会・学生同士の評価
__・06:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・07:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・08:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・09:図面(組み立て図・部品図)の提出
__・10:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・11:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・12:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・13:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・14:モデルの完成
__・15:”もの”の説明発表会・学生同士の評価

夏休みレポート作製方法

   4つの課題について、・・・・そのうち2つ
   ・現場調査結果
   ・課題解決方法・手法
   ・製作物のポンチ絵・大きさ
   ・製作物の機構の説明
   ・製作物の新規性と独創性(独自の工夫箇所 最低3カ所)  
   ・使用する材料,部品のリスト


提出仕様書の内容

__・課題名
__・課題に対する,現状・問題点
__・問題点の解決方法と,その手法を用いた理由
__・課題の観点(与えられたもの・必修条件)の選択とその選択理由
__・その製品のコンセプト(利点・工夫する点)
__・ポンチ絵(おおよその大きさ,外観,機構など)
__・使用する材料,部品のリスト


社会福祉貢献型テーマ:パワーアシスト装置

<課題>
  重い物を運んだり、持ち上げるとき、一人ではできなく他の人に助けてもらうことが多い。そのよ
  うな作業を、一人でできるようになる『パワーアシスト装置』を製作せよ。アシスト対象は各自適
  宜決めること。たとえば、ベッドから車椅子まで要介護者を移動させるなど。
  昨年度の例
   ・大きさ 縦300×横300×高さ300の立方体 
   ・重さ  30kg
<現場調査をせよ!> 
  ・体のどこをサポートすべきか?(サポート箇所は何カ所必要か?)
  ・どのような体勢の時アシストを必要とするか?
  ・・・・・
<仕様>
  ・コンパクトで、シンプルな構造とすること。
   機械的な機構を有すること。
  ・電動の物は用いない。パワー源は、人間の力・油圧など。   
  ・誰でも使用できる物とすること。



環境問題解決型テーマ:ゴミ拾いアシスト装置

<課題>
  毎月キャンパスクリーンデイがあり、校内の屋外を中心に教職員・学生が一丸となって掃除を行っ
  ている。その際、市販のほうき・ちり取り・スコップなどを用いて掃除を行うのだが、うまくとれ
  ないゴミなどがあり、時間を要している。
  短時間に効率よくゴミを回収できる『ゴミ拾いアシスト装置(手動掃除ロボット・機構を有する用
  具)』を製作せよ!
<現場調査をせよ!>
  ・ゴミの種類は?
  ・微小な段差はないか? 段差部分・角にあるゴミをどう回収する?
  ・ゴミを拾う動作、選別する動作、回収する動作はどうする?
<仕様>
  ・コンパクトで、シンプルな構造とすること。
    機械的な機構を有すること。
  ・電動の物は用いない。パワー源は、人間の力・油圧など。  
  ・誰でも使用できる物とすること。
  ・屋外で使用するため、耐久性を有すること。



災害対策型テーマ:道路の瓦礫を撤去する装置

<課題>
大地震などの災害時には、道路が瓦礫で寸断されることがある。迅速に救援物資を届けるために、すぐに
道路を使えるようにしなければならない。停電時でも簡単に瓦礫を撤去するための装置を製作せよ!
   ・車1台通れるくらいの瓦礫を撤去する
   ・集めた瓦礫は、とりあえず脇に寄せておくようにする
<現場調査をせよ!>
  ・瓦礫の大きさ・重さは?
  ・集める・寄せる動作はどうする?
  ・出入り口の幅は?    
  ・・・・
<仕様>
  ・コンパクトで、シンプルな構造とすること。
  ・電動の物は用いない。パワー源は、人間の力・油圧など。 
  ・誰でも使用できる物とすること。




製作された作品の一例


1班 切り取り線メーカー(紙パック用)

2班 緊急レッカー装置

3班 手押し型屋外掃除機

4班がれき除去装置

5班 ころころリフト

6班 ペットボトル減容器「ぺったんこ」

7班 チリゴミ回収装置

8班 人力瓦礫除去装置

9班 ごみ回収装置

10班 SH10M〜側溝をはぐる10班のマシン〜

11班 階段らくらくベビーカー

12班 調整自在靴箱

13班 フタ開け器(仮)

14班 家庭で使える!! 荷物用リフト

15班 ゴミ回収アシスト装置

16班 車いす用簡易移乗装置

17班 生ごみ処理機

18班 オムニカート

19班 レバー式車いす(仮題)