平成22年度設計製図U

 JABEEの要請に対応すべく本年度の設計製図は,課題発見と問題解決のための設計製図の授業とした.学生自ら身近な問題を発見し,それを解決するための装置を考え,設計と図面化を行い,モデルを作製するものとした.
 以下に授業の概要を示す.

モデル製作・製作品発表会の様子

設計製図U日程

●4〜5人グループ(18グループ)

__・01:夏休みレポート(個人)提出, 授業の再説明, 
       電子特許図書館の利用方法説明,ボルト実験の説明
__・02:一組 ボルトの破壊実験,    二組 課題についての話し合い
__・03:一組 課題についての話し合い, 二組 ボルトの破壊実験
__     製作予定の“もの”の独創性・製作可能性等を判断し、
       各チームの“もの”を決定。(電子特許図書館の利用)
__・04:各チームの”もの”の決定.”もの”に対する打ち合わせ開始
       各チームでの打合せ・ポンチ絵,仕様,機構,使用材料等の話し合い
       プレゼン資料の作成
__・05:チーム毎に,課題の発表会・学生同士の評価
__・06:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・07:図面(組み立て図・部品図)の作製
__・08:図面(組み立て図・部品図)の提出
__・09:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・10:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・11:図面から,モデルを作製(外観・機構)
__・12:モデルの完成
__・13:”もの”の説明発表会・学生同士の評価

夏休みレポート作製方法

   4つの課題について、・・・・そのうち2つ
   ・現場調査結果
   ・課題解決方法・手法
   ・製作物のポンチ絵・大きさ
   ・製作物の機構の説明
   ・製作物の新規性と独創性(独自の工夫箇所 最低3カ所)  
   ・使用する材料,部品のリスト


提出仕様書の内容

__・課題名
__・課題に対する,現状・問題点
__・問題点の解決方法と,その手法を用いた理由
__・課題の観点(与えられたもの・必修条件)の選択とその選択理由
__・その製品のコンセプト(利点・工夫する点)
__・ポンチ絵(おおよその大きさ,外観,機構など)
__・使用する材料,部品のリスト


社会福祉貢献型テーマ:パワーアシスト装置

<課題>
  重い物を運んだり、持ち上げるとき、一人ではできなく他の人に助けてもらうことが多い。そのよ
  うな作業を、一人でできるようになる『パワーアシスト装置』を製作せよ。アシスト対象は各自適
  宜決めること。たとえば、ベッドから車椅子まで要介護者を移動させるなど。
  昨年度の例
   ・大きさ 縦300×横300×高さ300の立方体 
   ・重さ  30kg
<現場調査をせよ!> 
  ・体のどこをサポートすべきか?(サポート箇所は何カ所必要か?)
  ・どのような体勢の時アシストを必要とするか?
  ・・・・・
<仕様>
  ・コンパクトで、シンプルな構造とすること。
   機械的な機構を有すること。
  ・電動の物は用いない。パワー源は、人間の力・油圧など。   
  ・誰でも使用できる物とすること。



環境問題解決型テーマ:ゴミ拾いアシスト装置

<課題>
  毎月キャンパスクリーンデイがあり、校内の屋外を中心に教職員・学生が一丸となって掃除を行っ
  ている。その際、市販のほうき・ちり取り・スコップなどを用いて掃除を行うのだが、うまくとれ
  ないゴミなどがあり、時間を要している。
  短時間に効率よくゴミを回収できる『ゴミ拾いアシスト装置(手動掃除ロボット・機構を有する用
  具)』を製作せよ!
<現場調査をせよ!>
  ・ゴミの種類は?
  ・微小な段差はないか? 段差部分・角にあるゴミをどう回収する?
  ・ゴミを拾う動作、選別する動作、回収する動作はどうする?
<仕様>
  ・コンパクトで、シンプルな構造とすること。
    機械的な機構を有すること。
  ・電動の物は用いない。パワー源は、人間の力・油圧など。  
  ・誰でも使用できる物とすること。
  ・屋外で使用するため、耐久性を有すること。



災害対策型テーマ:道路の瓦礫を撤去する装置

<課題>
大地震などの災害時には、道路が瓦礫で寸断されることがある。迅速に救援物資を届けるために、すぐに
道路を使えるようにしなければならない。停電時でも簡単に瓦礫を撤去するための装置を製作せよ!
   ・車1台通れるくらいの瓦礫を撤去する
   ・集めた瓦礫は、とりあえず脇に寄せておくようにする
<現場調査をせよ!>
  ・瓦礫の大きさ・重さは?
  ・集める・寄せる動作はどうする?
  ・出入り口の幅は?    
  ・・・・
<仕様>
  ・コンパクトで、シンプルな構造とすること。
  ・電動の物は用いない。パワー源は、人間の力・油圧など。 
  ・誰でも使用できる物とすること。




製作された作品の一例


1班 

2班 

3班 

4班 

5班 

6班 

7班 

8班 

9班 

10班 

11班 

12班 

13班 

14班 

15班 

16班 

17班 

18班 

19班