機械システム工学
プログラム

未来機械を創造し、グローバルで活躍する技術者・研究者の育成

自動車、鉄道、ロボットや医療機器などの人々のくらしを支える機械とものづくりに必要な設計、材料、加工学などの機械工学の教育研究を行っています。着想した未来の機械のアイデアを実際にカタチにしてみせる、さらには、その能力を武器にグローバルで活躍する技術者・研究者を育成することを目指しています。

プログラムの特色

機械システム工学プログラムは、ものづくりの“基幹工学”である機械工学を中心として、多様化する科学技術に対応できるよう幅広い分野の知識や技術の教育を通して、人類社会に豊かな生活環境を提供できる技術者・研究者を育成しています。
本プログラムでは、少人数教育の実施と実習や実験の充実を図るとともに、高度情報化社会に対応したコンピュータ教育と国際化に対応した専門分野の英語教育を重視しています。
また、本プログラムで行われている研究はいずれも最先端で実際に社会で問題となっているテーマを取り上げており、4年次や大学院での卒業研究でこれらの研究に取り組むことができます。

教育プログラム

機械システム工学プログラムでは基礎理論・技術の理解と応用能力、および創造性の養成を中心とした学習・教育目標を九つ掲げています。これにより、卒業時には国際的に通用する研究者・技術者の育成を目指しております。
主な専門科目の内容は、機械から生体にいたる様々な材料の強度や組織の解析、流体の力学的挙動の解明、熱を含む各種エネルギーの変換・伝達・利用、機械の力学、自動車や鉄道などの振動解析法や制御法、機械設計の理論とコンピュータを利用した設計技術、様々な加工技術、複雑な形を測定できる各種計測法、ロボットなど制御システムの設計法、メカトロニクスなどです。

この教育プログラムは、「機械システム工学プログラム日本技術者教育認定機構認定プログラム」として、日本技術者教育認定機構(JABEE)より認定を受けています。

授業紹介

機械工学実験Ⅰ~Ⅳ

 機械工学実験は、3年次を対象に1年間にわたって行われる実習科目です。講義で習った内容について実験を通して体験することでより現象の理解が深まり、機械システムを設計・製作する際に必要となるエンジニアリングセンスを磨くことができます。実験テーマの例としては、エンジンによる発電実験、燃焼火炎の温度測定、スマートフォンにも使われるマイクロマシン(MEMS)デバイスの加工、金属を引っ張って破壊する実験、ばねの振動の解析などです。実験では、さまざまな分野の専門の教員から、これまでの研究で培った計測法や解析手法の知識や技術を学ぶことができます。また、実験結果をわかりやすく伝えるための図の作り方や実験データを適切に解釈し、意味づけを行うための考察の仕方など、卒業研究を進めるにあたって必要となるスキルを身に付けることができます。

摩擦の実験
金属材料の引張試験
エンジン発電機によるエネルギー変換実験

プログラムの
先端研究

制御・ロボティクス研究室

平元 和彦教授

 当研究室では、建物や車両の運動・振動制御、宇宙探査ロボティクス、バイオメカニクスについて研究しています。
 地震を受ける建物の振動抑制のため、震源に近い遠隔地の観測地震波形をインターネット経由で建物に伝送して先回り的に振動制御を行う方法(図1)、タンクローリーのような液体を搬送する車両の急加速・ブレーキによって引き起こされる液体の振動制御手法の検討(図2)、惑星探査のための砂地を走行する脚型ロボットの開発 ※(図3)などについて研究を行っています。また、医学部保健学科との共同研究で、生体内の靭帯などの軟部組織の剛性計測などのバイオメカニクスに関する研究も行っています。
 配属された学生はそれぞれの研究テーマを持ち、教員と共同で主体的に研究を進めます。多くの学生は大学院博士前期課程に進学し、専門性を高めて修了した後社会で活躍しています。その後博士後期課程に進学してさらに自身の研究を深める学生もいます。
 制御やロボットに関わる技術は、便利でかつ安心安全な社会の実現のため、様々な場ではたらいています。ハードウエアとソフトウエアの両方をバ ランスよく学び、機械系エンジニアとしてのキャリアを実現したい方の入学をお待ちしています。

図1:構造物の振動制御:震央に近い点で観測された地震波形を他の構造系に伝送し、Alで未来波形を予測して先回り的に制御する。
図2:液体搬送車両の制御:車両の移動に伴い発生する液体の振動を、台車を左右に動かすことによって抑制する。
図3:脚型ロボy卜:脚部から砂地に振動を与えて締め固めながら歩くことで移動性能を向上させている。

※共同運営者 渡邊智洋助教の研究テーマ(図3)

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